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手抜き工事で違法建築に!? ~被害例と原因から考える対処方法~
事業継承

手抜き工事で違法建築に!? ~被害例と原因から考える対処方法~

誰しも一度は手抜き工事という言葉を耳にしたことがあるかと思います。

手抜き工事とは

本来必要な工程を省略したり、建材の数量を減らしたり、必要な部材を意図的に設置しないことなどを言います。
手抜き工事は、建物が完成した時点では壁などの内側に隠れて見えなくなってしまうことが多く、雨漏りや外壁のヒビ割れなど見た目で明らかな不具合以外は専門家による調査などでないと発見が難しくなってしまいます。

手抜き工事によって法律で定める基準を満たせていない建物は、残念ながら「違法建築」となります。

手抜き工事の被害例

手抜き工事によって、どのような被害が発生するか代表的な事例をご紹介します。

(1)屋根からの雨漏り

屋根からの雨漏り
防水層の適切な施工が行われずに発生することが多いです。

(2)配管からの水漏れ

配管からの水漏れ
乾いているべき場所が濡れるため、建物の劣化が早まったり衛生上の問題が発生します。
差込み不足・接着不良・勾配不良などが原因になります。

(3)屋根裏界壁の未設置による建築基準法違反

火事の延焼を抑えるための壁が無い状態です。
意図的な手抜き工事の場合と施工者の知識不足が原因の場合が多いです。

屋根裏界壁とは

界壁はアパートなどの住宅で、小屋裏や天井裏に設置する壁のことです。
屋根裏に設置する界壁は天井の裏から屋根材の裏側まで達しなければならないと定められています。界壁は隣の部屋と屋根裏部分でも仕切られていなければならないのです。
屋根裏界壁

(4)コンクリート表面の爆裂

爆裂
爆裂とは、コンクリート内部にある鉄筋が錆びて膨張し内側からコンクリートを打ち破ってしまう現象を言います。
コンクリートが欠損するため、強度が低下する上に、本来コンクリートに守られている鉄筋が錆びてしまうため、建物の劣化が早まります。
鉄筋が適切な位置にないことが原因です。配筋検査時のチェックが不足しています。

(5)鉄筋数量の不足

鉄筋数量の不足
設計で想定している強度より弱い建物になってしまいます。
主な原因は意図的な手抜きと単純な施工ミスが考えられます。
配筋検査時のチェックが不足しています。

手抜き工事によって建物の劣化が早まり、修繕に多額の費用が必要になったり、本来見込むことのできた建物の価値が想定よりも早く低下してしまうなど、経済的な被害が発生します。
欠陥によっては建物内の設備や商品に被害が生じたり、構造的な欠陥によって安全性が疑われる場合もあります。
これらの被害に対して、建物の所有者や管理者が責任を問われるケースも多く、想定外の負担を負うこととなってしまいます。

当然、責任は施工業者にあるのですが、トラブル発生時点で施工業者の責任を証明するには長い時間と労力を必要とします。施工業者に弁済能力が欠けているケースも多く、補償を受けられないことも少なくありません。

手抜き工事は未然に防ぐことが非常に重要です。

手抜き工事の発生原因

次になぜ手抜き工事が行われるのか、原因について考えてみたいと思います。

人手不足

2024年問題も影響しており、建築業界では慢性的に人材が不足しております。
また、現在の建築業界は他業界と比べ若い世代の構成比が低く人材が集まりづらいため、工期に間に合わせる為にミスや手抜きが発生しやすい状況となっています。

工期の短さ

事業者様は施工が決まったら工事期間はできるだけ短く、建物を早く使いたいというのが心情かと思います。
一方で、職人不足という社会情勢のなか、不適切に短い工事期間はミスや不正を誘発させる温床となってしまいます。

施工管理者の熟練度不足

人材不足の影響から、若手のうちに施工管理を任されるケースも少なくありません。
その際には経験不足から管理が不十分になる傾向があります。
その為、本来発見しなければならない施工不良を見落とす場合があります。

大幅な値引き

競争入札や過度な値引きによって工事を発注する場合は注意が必要です。
異常に価格が安い場合、本来見積もるべきものが見積もられていなかったり、無理をした工事期間や必要な人員を配置しないなど、施工不良の原因となります。

手抜き工事の防ぎ方

ここまで手抜き工事の事例と発生原因をご紹介してきました。
最後に、お客様が手抜き工事を未然に抑止するためにできることと、欠陥建築を建てないための最善策をご紹介します。

お客様でできること

現場に多く足を運ぶこと
現場に多く足を運ぶこと
専門家でないとはいえ、お客様が見ている前では手抜きはできないのが人情です。工事に興味をもっていることが伝わることは建物の品質に影響します。
現場に行ったなら現場監督とコミュニケーションをとりましょう。「今はどういう工事をしているんですか?」「この後はどんな工事をするんですか?」などの問いかけをすれば大体の監督は丁寧に教えてくれるはずです。受け持つ現場に興味を持ってもらえるのは嬉しいものです。現場監督のモチベーションと建物品質は比例すると言っても過言ではありません。

とはいえ、プロでも難しい建物の品質管理を素人でやるのは無理だと断言できます。
そんな場合には工事監理委託という方法もあります。建物が設計図通りにつくられているかを第三者にチェックしてもらうというサービスです。
工事監理を第三者に委託する場合には、当然ながら監理費用が別途必要になります。加えて、委託された監理者によっては非常に厳しい監理を行う場合があり注意が必要です。十分な管理は必要ですが、過剰な監理を行う監理者を立てる場合には、建築費が増加する場合もあります。自分の求めている監理レベルにあった業者を選定することが重要になるでしょう。

欠陥建築を建てないための最善策

ここまで説明したように、欠陥建築を防ぐのは簡単ではありません。
それでも、欠陥住宅を建ててしまう可能性を下げる最善策は、信頼できる業者に建築を頼むことです。
「信頼できる業者がわかれば苦労しない」と怒られてしまいそうな結論ですね。そんな方のために、私なりの信頼できる業者の選び方をお教えします。

(1)創業が古い業者を選ぶ

建物の良し悪しは時間が経過しないと見えてきません。永く続けている業者は建てた建物が永きに渡って評価されている可能性が高いです。30年以上続けていればかなり信頼は高いと言えるでしょう。
当然、新しくて信頼できる素晴らしい企業もたくさん存在しますが、時間の評価に耐えているという点は永く続けている業者だけが持つ信頼の証でしょう。

(2)地域密着の建設会社を選ぶ

地域密着の建設会社は手抜き工事をして地元の支持を失ってしまったら経営が立ち行きません。そういった意味では意図的な手抜き工事はしないでしょう。
地元に評判のいい建設業者がいれば、しっかりした業者である可能性は高いです。
地域に密着していない大きな建設会社も当然手抜き工事はしないと考えていいと思いますが、一般的には地元密着の業者と比べると価格が高いケースが多いです。加えて、不具合が起きたときにすぐに来てくれないなど、メンテナンスの面でのデメリットもあります。
建物を永く使っていくには建てた後が大事です。業者を選ぶ際にはメンテナンスの体制が整っているのかどうかも調べてみましょう。

最後に

手抜き工事は事業者本人をはじめ、従業員、お取引先、近隣の住民に至るまで大きな迷惑をかけることになります。
手抜き工事を見抜くことは難しいですが、未然に抑止することは可能です。
また、施工後でも弊社の様に設計士がいる建築会社に相談して確認してもらうことも一つの方法です。
手抜き工事に関してもっと詳しく知りたいという場合はどうぞお気軽にご相談ください。

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