工場・倉庫で火災が発生する主な原因と対策
1年で1番空気が乾燥するのは12月~2月です。10月になると湿度がぐっと下がり、空気の変化を感じる時期となります。
空気が乾燥すると火災も発生しやすくなります。
工場火災が発生すると、建屋や従業員へのダメージだけではなく、取引先からの信頼失墜や事業継続の危機、近隣住民への補償対応など、自社のみならず周りの住民や関連企業にもご迷惑をかけることとなります。規模が大きければ損害賠償も大きなものになります。
皆様が所有する工場や倉庫では火災に対する対策は取られているでしょうか。
今回は工場火災が発生する主な原因と対策をご紹介させていただきます。
工場火災が発生する主な原因と対策
工場で火災が発生する原因は、特に熱せされた金属や溶接作業時の火花、配線のショートや電気機器等からの出火があります。
金属の溶接時の火花による出火
溶接工事や耐熱ウレタン吹付中に出る火花が飛び散り火災が発生するケースがあります。
火災まで発生しなくても火災報知器を誤作動させてしまう場合もあります。
対策としては以下になります。
- 防炎シートの設置
- 残火確認
- 水の散布
特に残火確認ですが、飛び散った火花は少し時間が経ってから出火する可能性もあるため、終了後1~2時間はその場を離れないようにしましょう。
また自社の作業だけではなく、外部の業者が火花を発生させるような施工をする可能性もあります。その際にもしっかりと作業内容を確認して依頼することが大切です。
配線のショートや電気機器からの出火
経年劣化や無理な使い方により、漏電やトラッキングなどを引き起こし接続不良部が高温になり発火するケースが多いです。
トラッキング火災のメカニズム
コンセントにプラグを長時間差し込んだままにしておくと、コンセントとプラグの間にホコリがたまります。たまったホコリが湿気を帯びると通電している電気によって発火してしまいます。このような現象をトラッキングと呼んでいます。
トラッキング火災は、電気製品を使用していなくても、電源がOFFであっても、コンセントにプラグが差さっているだけで発生してしまう、恐ろしい現象です。
トラッキング火災は気付かないうちに起きてしまうため、発生した場合には思わぬ被害になることもあります。
対策としては定期的な点検・メンテンナンスや清掃となります。
1つの電源から多くの配線を取ると大きな負荷をかけてしまい、無理な使い方になってしまいます。電源に過度な負荷を与えると、事故に繋がる可能性があります。電源容量を守って、負荷を与えるような配線計画はしないようにしましょう。
まとめ
工場や倉庫ごとに仕様が違うため出火のリスクは違ってきます。
自社の工場にはどのリスクが当てはまるか考えてみましょう。そして火災を防ぐためにはどのような対策を取れば良いか事前に検討・準備することにより被害を抑えることが可能となります。