愛知県半田市を基盤にしている沢田工務店が運営しており、建築から不動産の情報を発信しているメディアブログです。

職場環境どこから整えますか? 〜働く人の働きやすさや安全を考えて〜

職場環境どこから整えますか? 〜働く人の働きやすさや安全を考えて〜

良い職場環境とは?

「働きやすい環境では、従業員の仕事に対する意欲や定着率が高まり、業績も高い傾向にある」と厚生労働省の調査で報告されています。職場内での適切な人間関係、話しやすい風土、適切な人事評価、福利厚生の充実さ、希望に応じた配置、公正な処遇、家庭との両立のしやすさなどが該当しますが、労働安全衛生法では「快適職場指針」として次の4つの視点から措置を講じることが望ましいとされています。

  1. 作業環境
    不快と感じることがないよう、空気の汚れや臭気、温度等の作業環境を適切に維持管理すること
  2. 作業方法
    従業員の心身の負担を軽減するため、作業方法を改善すること
  3. 疲労回復支援施設
    疲労やストレスを効果的に癒すことのできる休憩室等を設置・整備すること
  4. 職場生活支援施設
    洗面所、トイレ等、職場生活で必要となる施設等を清潔で使いやすい状態にしておくこと

そして、このような快適な職場環境をつくるためには、

  • 継続的かつ、計画的に取り組むこと
  • 従業員の要望・意見を反映する
  • 年齢・性別などの個人差に配慮すること
  • 風通しが良くリラックスできる環境を目指すこと

といったことが重要と考えられています。

安全配慮義務

労働契約法第5条(労働者の安全への配慮)では、使用者は「労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と定められています。企業側が「労働者の安全への配慮」を実施するためには、労働環境や業務内容を加味し、具体的な対策を講じなければなりません。安全への配慮のためには、従業員の作業環境を整えることと、従業員の健康管理を行うことが重要になります。

職場環境を構成する要素

職場環境と一言でいってもその環境を構成している要素は様々です。要素の中には「人間関係」「業務環境」「業務内容」などがあり、これらはどれも疎かにできない要素です。職場環境の改善・向上はこれらのバランスが取れてこそ成立しますのでまずは改善の必要な要素を見つけることが大切です。

以下にて、それぞれの要素について具体的なものをご紹介します。自社にとって改善が必要な要素はどういったものか、是非自社の状況と照らし合わせてみてください。

人間関係

職場の人間関係は、従業員にとって最大のストレスになると言われています。いじめや嫌がらせといった分かりやすいもの以外にも、不明確な上司の指示やコミュニケーション不足による非効率的な業務なども挙げられます。
また、プライベートへの干渉や飲み会参加の強制など、人によってどのようなことがストレスになるかは違い、こういったことは管理者からは見えづらい部分のため改善しづらい部分でもあり、結果的に従業員の心身の不調につながる恐れがあります。
従業員がお互いにコミュニケーションを取れるような空気づくりのほか、上司に相談しやすい環境を整えたり、共同の作業スペースを設置、研修の導入などで理解し合う関係を作ることが心身の不調の予防につながります。

業務環境

物理的な職場環境は身体の健康に直結する要素になります。
オフィスや工場の温度や明るさ、設備やデスクの配置といった室内環境のほか、近年で言えばネット環境やパソコンスペックもそのひとつです。また、騒音や臭気、触感など感覚に影響を与える環境要素なども挙げられます。また、これらはオフィスのみならずトイレや食堂なども含まれます。
不快感を感じる原因を減らし、業務環境に適した状態に調整して維持することで、仕事のしやすい環境を整えることが重要です。

業務内容

業務量やその内容も非常に重要な要素です。
本人の力量と見合っていない業務や業務時間が大幅に増加することが見込まれる業務、また緊張状態が長く続く業務などはストレスになりやすく、その一方で単調で刺激のない仕事は従業員のモチベーション低下につながります。
また、重い荷物を運搬するなど、足腰に大きな負担がかかる業務、長時間にわたる作業など、身体的にストレスがかかる業務にも注意が必要です。
これらの改善のため、一部の従業員に負担が偏っていないか、業務分担は適切か、仕事の自由度を奪っていないか、単調な作業の繰り返しになっていないかなどを検討し、従業員がストレスを感じている部分を特定し、業務内容や作業工程の見直しをすることが大切です。また、こういった改善は業務の効率化につながります。
適材適所の配置や人事評価の整備などで従業員の能力を活かせる環境づくりが大切です。

作業導線はどんな業務にもありますが、従業員が日々不満・不便を感じていながらも表面化しにくい部分です。デスクの配置や紙資料の保管場所、複合機といった事務機器の位置のほか、工場・現場での作業導線の接続が悪いと業務効率の低下につながります。従業員が使いやすい導線に整えることで業務効率が改善され、生産性の向上を図ることができます。

物理的な職場環境の改善

物理的な環境を整えることも重要です従業員が不快感を感じている環境を物理的に整える事で満足度、作業効率性の向上につながります。ここでは私たちが実際にお客様からお聞きしたお悩みの中でも特に多かった一例を紹介します。

雨漏り

雨漏りは屋根からの侵入以外にも外壁の目地の割れ部分や通気口の隙間などからの侵入の他にも雨どいが詰まってオーバーフローした水が思わぬ形で外壁の内側に入ってきたりと、原因は様々で場合によっては特定することが難しいケースもあります。

アスファルトのひび割れ、くぼみ、破損等

アスファルトはコンクリートよりも強度が弱く劣化もするので定期的な補修が必要となります。特に大型トラックやダンプなど荷重の大きな車両の通行が頻繁な場合はひび割れが起こりやすく、リフトによる搬入が多い場合は荷重が一点に集中してくぼみが生じたり穴が空いたりという現象も起きます。

トイレなどのリニューアル

 女性社員の増加やリクルート面での配慮などから、古いトイレや 更衣室などを使いやすく、清潔な環境に整える企業も多いです。

建具等設備の老朽化

 扉や窓などの建具も毎日のように開閉されるので修繕の頻度が多くなりがちな箇所です。

大きな災害につながる前に

私たちが働いている職場は日々、1人1人が安全に働けるよう整えていく必要があります。建物や外構は時間が経てば老朽化、劣化していくため、環境保全のための経費も事業活動において重要な要素であり、悩まされるポイントでもあると思います。「これくらいの破損なら…これくらいの故障なら…」と修繕を後回しにしてしまうことも多々あると思います。ですが例えばアスファルトの小さな破損に従業員がつまづき転んで怪我をしてしまったり、外壁タイルが剥がれて従業員の頭上に落ちてしまったりすれば修繕費どころではなくなってしまいます。従業員が安心して働ける環境を整える事は従業員の満足度にもつながります。

page-top

スクロール
© 2019 SAWADA construction All Rights Reserved.