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工場換気の必要性と主な換気方法について

工場換気の必要性と主な換気方法について

工場・倉庫などで従業員が働きやすい環境をつくるために必要な要素の内1つが「換気」です。
働く環境によっては、有害物質が発生する工場、機械熱などにより室温が過剰に上昇する工場などがあります。そういった環境の場合、換気の問題は決して避けることはできません。

建物の換気については、建築基準法で1時間の必要換気量が1人あたり20m²と定められていますが、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、2020年4月以降は厚生労働省より1時間の必要換気量が1人あたり30m²であることが推奨されています。
この必要換気量を部屋の面積で割るとおおよその必要換気回数が分かりますが、工場のように天井が高く広い空間の建物は、居住用の部屋のように窓を開けるなどの自然換気だけでは十分な換気を行うことはできません。

ここでは、工場での換気対策が必要な理由と、代表的な換気方法について簡単にご紹介させていただきます。

工場での換気対策が必要な理由

(1)感染症対策のため

新型コロナウイルス等の感染症対策は今や当たり前となっています。前述のように、天井が高く広い空間である工場は、見た目では分かりにくいですが、窓を開けるだけでは空気の流れを作ることが難しく換気が不十分になり、密閉状態になりやすい環境と言えます。十分に換気ができる対策をしなければいけません。

(2)暑さ対策のため

工場は天井や壁が直射日光を受けるため、室内温度が高くなりやすいです。また、工場内では機械などの設備からも熱が発生するため、空間に熱気がこもりやすくなります。こういった環境で働き続けると熱中症の恐れや、従業員の作業効率の低下などが懸念されます。
適切な換気を行い、工場内に溜まった空気を排出して室内を快適な温度に保つことが重要です。

(3)アレルギーや中毒症状対策のため

空気が滞留しやすい工場内では、湿気やホコリあるいは化学物質がたまりカビが発生してシックハウス症候群や、有毒物質による中毒症状など健康面のリスクも考えられます。
適切な換気を行い、空間全体の空気を流すことで湿気やホコリを排出させましょう。

働く環境が悪いと、従業員はストレスを感じたり健康面で被害を受けてしまいます。
換気を通して働く環境を整えることは、事業の継続や人材の確保といったことにも繋がります。

代表的な換気の種類

次に換気の方法についてです。環境によって適切な換気方法は変わります。適切な換気がなされているか確認しましょう。
換気の種類

第1種換気

給気と排気の両方を機械換気(ファン)で行う方式です。
両方を機械で制御するので効率よく正確に空気の入れ替えが可能ですが、設備が多くなる分コストがかかります。

第2種換気

給気のみを機械換気(ファン)で行い、排気は自然換気で行う方式です。
給気口に設置した機械で強制的に室内に空気を取り込むことで室内が外よりも気圧が上がり(正圧)、排気口から自然に空気が押し出されます。
常に新鮮な空気を取り込むことができるため、清潔な環境が必要とされる食品工場などに設けられることが多いです。

第3種換気

第2種換気とは反対で、排気のみを機械換気(ファン)で行う方法です。
排気口に設置した機械で空気を外に出すため外よりも気圧が下がります(負圧)。
この3つの中では一般的な住居に使われることが多いことから最も普及している換気方法で、トイレなどに使用されています。

まとめ

換気や空調設備は業者に任せているという方もいらっしゃるかもしれませんが、従業員の働く環境を整えることも会社の重要な役割です。
工場内で働く人たちの健康管理という意味でも、換気や空調設備の見直しは大事です。
弊社には一級建築士が在籍していますので、建物の構造や設備などを考慮し、改善のご提案をすることができます。
もし今の状態を不十分と感じ何か改善方法をお探しの場合、まずは一度弊社にご相談ください。

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