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賃貸経営の収支改善事例紹介【東海市の物件】
資産管理

賃貸経営の収支改善事例紹介【東海市の物件】

地元の不動産経営情報を発信するオーナーズニュースです。
今回は、東海市で長年自主管理をされていた賃貸物件の収支改善をさせていただいた事例をご紹介します。

場所は好立地だが、築30年で3分の1が空室の物件

今回の物件は、築30年のマンション。オーナー様が長年自主管理をされており、お話を頂いた当時は15部屋中5部屋が空室でした。
立地は良い物件ですが、共用部が鳥の糞や蜘蛛の巣で汚れていたり、空室の修繕が行われていなかったりと、入居案内が難しい状態でした。

オーナー様は滞納の督促もできておらず、借入金の返済ができないほど収入が少ない状況で、“入居者とうまく交渉ができない”という自主管理ならではのお悩みもあったようです。また、滞納を見逃すことで滞納額が増えたり、退去時の修繕金負担の交渉も苦手だったようです。

収支改善のために

今回おこなった収支改善は次の3点です。

  1. 賃貸経営の知識をつける
  2. 空室を埋める
  3. 滞納督促をする。

順番に見て行きましょう。

賃貸経営の知識をつける

収支改善の第一歩は、賃貸経営の収入と支出をしっかりと理解することです。
まず、年間の収入と支出を表にまとめ、実際の手残りの金額を把握していただきました。(キャッシュフロー表)
また、大規模修繕や解体などの将来的な費用がいくら掛かるのかを予測し、同じく表にまとめます。こうすることで、毎年いくら貯蓄をしないといけないかが分かります。
これらをおこなうことで、空室や滞納を放っておいてはいけないことを再認識していただきました。

物件のキャッシュフロー表。毎年の収入と支出から、手残り金額の計算をします。修繕工事の時期と修繕費用を貯蓄する長期的な計画を立てていきます。

空室を埋める

空室を埋めるために、まずは周りの物件と比べた資料を作成し、物件の現状を知って頂きました。周りの物件に付いている設備を知ることで、どんな設備が人気なのか、何が足りていないから空室が決まらないのかが分かってきます。空室を埋めるためには修繕や設備面の改善などお金がかかりますが、長い目で見て空室のロスと比較する必要があります。
今回はマンションの外観の汚れがひどかったため、外観清掃を行いました。お部屋探しのお客様にとって、外観は第一印象になりますので非常に大切です。定期清掃や高圧洗浄で改善ができます。また、空室の原状回復や残置物の撤去も1部屋ずつ行い、募集のできる状態にしていきました。募集開始から約1年で、空室は5部屋から1部屋にまで減りました。

管理開始当初の物件の廊下。天井には蜘蛛の巣がびっしり。

滞納督促をする

あわせて滞納の督促もしていきました。滞納者へいきなり滞納額の全額を請求しても、支払ってくれないケースが多いです。
毎月いくらなら返済できるかを交渉し、毎月数千円ずつの返済で覚書を交わしました。自分で決めた金額なので、基本的には毎月返済をしてくれるケースがほとんどです。
新しい入居者には、入居時に必ず保証会社を利用してもらっています。
保証会社は、入居者が保証料を払うことで、滞納の建替えを行ってくれます。保証会社を利用することを入居の条件にすることで、滞納の問題は解決できます。

収支改善の結果

結果として、収入が入居付けをした4部屋分の家賃約25万円ほどアップしました。滞納分も合わせると、家賃収入は約1.4倍となります。

収支改善をするには、まず賃貸経営について知識をつけることが大切です。長期計画をたて、目標額を貯蓄することが、安心のマンション経営への第一歩です。空室ロスを意識し、修繕費用を考える必要があります。

まとめ

今回は極端な例でしたが、生活するのに精いっぱい、というマンション経営をされている方もいるのではないでしょうか。まずは、賃貸経営についてしっかり理解し、いかに支出を減らし、収入を増やすかを考えていきましょう。

自主管理の場合は、入居者との交渉がうまくできず、オーナー自身が損をしてしまうケースがあります。オーナーと入居者の間に入るのが管理会社の役目ですので、うまく利用して頂ければと思います。

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